騙すほうが悪いのは当然
騙すほうが悪いのは当然、が騙される側にも責任はある
AIJ投資顧問事件。運用を預託されていた総計2000億円近い企業年金基金の大方を消失させてしまったという前代未聞の事件はいま、警視庁・東京地検が捜査を開始している。日々メディアが(スクープ)合戦に明け暮れている。事件そのものの内容は省く。
私は例えば、あるメディアが伝えた「企業年金との(一任勘定)契約に、旧社保庁からの天下り組が介在していた」という一報に接した折りも、“やはりな”程度の印象しか感じなかった。
AIJが徹底した捜索を受け、法人・関係個人に厳罰が下されることに、全く異論はない。
私が真に愕然としたのは・・・
もうふた昔も前になるが、証券界を大きく揺さぶったいわゆる「損失補填問題」があった。特金と呼ばれる(企業)資金の運用を受託した多くの証券会社が、生じた損失を補填したという事件である。この事件で私は記事等を介し訴えた。「証券界の古き体質を象徴する許されない事件だ。しかし損失補填を受けた企業側に、全く問題がないと言い切れるのか」とである。
いま、そんなふた昔前のことを思い返したのは、「資金を委託し、運用を適宜チェックする」立場にある企業年金基金側の8割に、資金運用経験者がいなかったという報道を耳にしたからである。